女性と大腸がん
大腸がんは男性の病気だと思っていませんか?実は、大腸がんは女性にとっても非常に重要ながんです。
乳がんや子宮がんへの関心は高い一方で、大腸がんの対策は後回しにされがちです。しかし統計を見ると、その危険性は決して小さくありません。
女性のがん死亡原因で大腸がんは上位です
国立がん研究センターの予測データによると、女性のがん死亡数は以下のような順位となっています。
| 1位 | 大腸がん(結腸・直腸) |
|---|---|
| 2位 | 肺がん |
| 3位 | 膵がん |
| 4位 | 乳がん |
女性では年間約26,400人が大腸がんで亡くなると推定されています。乳がんは怖いから検診に行くという方は多いですが、大腸がんも同じくらい、あるいはそれ以上に注意が必要な病気なのです。
日本人女性の12人に1人が大腸がんになる時代
日本人女性の約8%は生涯で一度は大腸がんになると推定されています。つまり、およそ12人に1人が罹患する計算になります。
食生活の欧米化や運動不足、肥満などの影響もあり、大腸がんは増加傾向にあります。決して珍しい病気ではなく、誰にとっても身近なリスクと言えます。
初期の大腸がんは自覚症状がほとんどありません
大腸がんの恐ろしい点は、早期には症状がほとんどないことです。症状が出る頃には病状が進んでいることが多く、以下のような変化が現れます。
進行時に見られる主な症状
- 血便
- 便秘や下痢
- 便が細くなる
- 貧血
- 体重減少
特に女性の場合、これらの症状があっても痔だと思った、便秘体質だから、あるいは更年期のせいと考えて見逃してしまうケースが少なくありません。
ポリープのうちに切除してがんを予防する
大腸がんの多くは、ポリープが成長してがん化するというプロセスをたどります。つまり、大腸カメラはがんを探すだけでなく予防する検査とも言えるのです。
大腸がんが発生するまでのステップ
-
ポリープの発生
大腸の粘膜に小さなポリープが発生します。 -
ポリープの成長
ポリープが徐々に大きくなっていきます。 -
がん化
大きくなったポリープの一部ががん細胞に変化します。
小さなポリープの段階で切除できれば、将来の大腸がんリスクを大きく減らすことが可能です。
便潜血検査の結果が陰性でも過信は禁物
健診で行われる便潜血検査は有用ですが、万能ではありません。がんやポリープがあっても、検査した日にたまたま出血していなければ陰性になることがあります。反対に、痔などの影響で陽性になることもあります。
そのため、以下に該当する場合には精密検査としての大腸カメラをおすすめします。
- 便潜血検査で陽性判定が出た
- 実際に血便がある
- 血縁のある家族に大腸がんの方がいる
恥ずかしさや不安で検査を先延ばしにしないために
恥ずかしい、痛そう、怖いといった理由で検査をためらう方もいらっしゃいます。しかし大腸がんは、早期発見できれば非常に高い確率で治療可能ながんです。
症状がない今だからこそ、大腸カメラを受ける価値があります。手遅れになる前に、専門医による検査を検討しましょう。
大腸カメラの受診を推奨する方のチェックリスト
次のような項目に当てはまる方は、一度当院へご相談ください。
- 40歳を過ぎた
- 健康診断で便潜血陽性と判定された
- 便に血が混じることがある
- 便秘や下痢が続いている
- 家族に大腸がんの既往がある
- これまで一度も大腸カメラを受けたことがない
まとめ:症状がない今こそが検査のチャンスです
女性の大腸がんは決して珍しい病気ではありません。そして大腸カメラは、数少ないがんを見つけるだけでなく予防できる検査です。
症状がないから大丈夫ではなく、症状がない今こそ検査のチャンスかもしれません。未来の自分と家族のために、一度大腸カメラを考えてみませんか。
